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成田国際空港にて

 イヤな仕事に関しては、熟成しないことがわかっていても長期間平気で寝かせる傾向があるが、したいことに関してはパシリの新人ホスト以上に迅速かつテキパキした行動を取るのがぼくの気質だ。

 早速旅行代理店でチケットを手配したりパスポートを更新したりしていたら、季節は変わり、時は過ぎ、週が月になり、年になり、出発の日を迎えた。

 今回は数週間家を空けることになるので、家のカギや旅行に必要ないカード類(ネットカフェの会員カードや日高屋の味付け玉子半額券)はポストに入れておき、後日知人が預かってくれるという画期的なシステムを採用した。我ながら計画的である。きっと小野真弓や夏川純も褒めてくれるに違いない。

 さて、東京国際空港までの行き道だが、地元の駅から直行バスが出ているので、今回はそれを使うことにした。
 成田発が午後の4時くらいで搭乗手続きは2時くらい、そして駅から空港まで1時間半程度らしいのだが、渋滞などの交通事情も考慮しなくてはならないので、昼の12時発くらいのバスに乗った。
 祖国との土ともしばしのお別れを惜しむ意味で窓から外の景色を眺めていたが、話し相手がいるわけでもなく、隣に誰かが座るほど混んでもいなかったので基本的にはヒマである。ipodでナウでヤングな音楽でも聴こうかと手持ちのバッグをまさぐっていると、重大な事実に気づいた。

 本来なら入っているはずの、現地で使う重要な書類一式が入っているクリアケースがないのだ。

 後々考えてみたら、そこに入っていたのは往復の飛行機の予定表とか現地のホテルの予約カードとか不測の事態に備えたパスポートのコピーとか証明写真の類なので、なくても平気っちゃあ平気なのだが、それまで海外旅行で忘れ物らしい忘れ物をしたことがなかっただけに、急激にテンパる。どれほどのテンパり具合かというと、9割5分完成している100ページ分のパワーポイントデータを開こうとしたらなかなか開かず、画面が切り替わってようやく開くかと思ったら“データが破損しています”というアラートが出て強制終了してしまうくらいである。

 一昔前なら空港に着いてから公衆電話で知人に連絡し、空港まで持ってきてもらうくらいしか方法がなかったが、今はハイテク時代であり情報社会である。
 今回は何と、“海外ローミング対応の携帯電話”というNASA以上に時代の最先端を走るアイテムを携えての旅行である。

 まず、速攻で海外に荷物を送ってくれる業者をi-modeで検索する。そうしたら、郵便局のEMSとかいう国際郵便を使えば、5日で届くらしいことがわかった。
 さっそく知人と連絡を取り、丁度5日後くらいにお呼ばれされている現地の友人の連絡先を伝えることに成功した。

 しかし安心したのも束の間、そういえばそいつはアルファベット系の言葉が苦手だ。日本語以外の言語は、繁華街の雑居ビル限定での赤ちゃん言葉だけだ。そんな輩に海外の、しかもメキシコの住所を口頭で伝えて一言一句きちんと伝わったかは一種の賭けである。ここはひとつロマンスの神様にでも祈願しておこう。

 ともあれ、デキるエリート社員ばりにトラブルを回避して胸をなでおろしていたらバスは空港へ到着した。今回はサンフランシスコ経由でメキシコへ向かうので、まずはサンフランシスコが目的地である。


 それにしても、しばらく飛行機に乗らない間に搭乗システムは飛躍的に進化したようだ。
 今回利用する航空会社の場合は、ブースの前にある機械にパスポートを入れれば、本人確認と利用する便がたちどころにわかるようになっているらしい。画面の案内に従うまま搭乗手続きをこなしていたら、気になる項目が出てきた。

 「今ここでプラス5000円をカードで支払えば、足元の広い席を手配できます。YES or NO」

 ビジネスクラスほどではないにせよ、追加料金でより快適な空の旅が満喫できるようになっているらしい。航空会社の営業努力が伝わるサービスである。
 とはいえ、手続きのシステムがここまで進化しているということは、エコノミークラスの快適っぷりも進化していると予測したのと、すでに金銭感覚はメキシコになっていたので、「おいおい、メキシコで5000円っつったら、けっこう良いランクのホテルに泊まれる金額じゃないか」と判断したぼくは、「NO」を選択した。
 しかし、何気なく押した「NO」のボタンは、後の自分に忍び寄る魔の手だったことをまだ知らない。

 そんなこんなで搭乗手続きも済ませたが、出発までは90分近くある。厳密には30分前くらいに待合ロビーに行かなくてはならないので、実質は1時間くらいだが、それでも手持ちぶさたである。
 とりあえず空港内を徘徊していたらレストランエリアの案内標識が見えたので、そこに向かってみる。

すると前方に人だかりが。

 もしかして、あの韓流スターがお忍びで来日?
 それともアントニオ猪木恒例の成田会見?
 まさかあのハイパーメディアクリエイター夫妻がまたモナコあたりを旅行?

 逸る気持ちを抑えつつ向かってみるとそこには……。
不審物処理班
ロッカーを探る犬

不審物処理班らしき人たちと麻薬犬らしき犬がコインロッカーを囲んでました。

ただでさえ忘れ物で慌てふためいた前科があるのに、幸先が悪すぎるぞ。


そんなこんなでしばらくの間は、タバコを吸ったり軽く食事をしたりタバコを吸ったり手持ちのお金をドルに換えたりタバコを吸ったりしていたらぼちぼち時間が経ったので搭乗ロビーへ。

 働かなくても後ろ指を指されない年代の人はまだ夏休み真っ盛りだが、働かないと虫けら扱いされる年代の人は、世間的にもう夏休みは終わっているはずだ。にも関わらず、ロビーには若者だけでなくぼくと同世代、もしくは上の世代の日本人がそれなりにいるではないか。彼らは全員無職なのだろうか。
 
 ……そんなことを考えていたら、英語のアナウンスが流れる。英語は不得手なのでよくわからないが、

 「エコノミークラスしか乗れない貧乏人ども、ファーストクラスとビジネスクラスをご利用いただける大事なお客様の搭乗案内が終わったからおまえらもさっさと並べ!」

 と言っている気がした。
 エコノミーエリアはビジネスクラスの後ろなので、必然的にビジネスクラスで悠々と座っているお金持ちを尻目に席に向かう。
 心なしか、

 「ハッ、ようやく貧乏人共が乗ってきたよ。おまえらが乗らないと出発しないからテキパキ動け!」

 と言っているような気がしたのは気のせいだろうか。

 敢えて航空会社の名前は出さないが、ここを使うのは初めてである。そういえば、だいぶ前に利用した別会社ではエコノミーでも個人用のテレビがあって、見れる番組はかなり充実していた記憶がある。映画やニュースはもちろん、『風雲たけし城』の再放送なんて粋な番組をやっていた。それに、単純ながらもテレビゲームが充実していた記憶がある。この航空会社ではどんなサービスがあるのだろうか。半券で座席番号をチェックしつつ、自分の席を見つけた。



 ……ここのエコノミー、奥行き狭!


 足を伸ばせるなんて事はさらさら思ってなかったが、エコノミーって、普通に座っても膝が荷物入れの網にくっつく寸前だったり、前の席の人にMAXまでリクライニングされたら、背もたれがアゴにくっつきそうだったっけ? 
 そういえば、ぼくの席の前方を見ると5倍増しくらいで奥行きを維持している席があるではないか。どうやらこれが“5000円分増量席”だろう。あんな養豚場のトラックに積まれてる豚状態で10時間を過ごさなければならないことを考えれば、5000円追加するだけでこの空間が約束されているのであれば、かなり安い。

 まあそれはそれとして仕方がない。こうなったら娯楽設備に期待するしかない。



 ……個人用のモニターがない! あるのはイヤホンだけ。

 ということは、遠目にある大型モニターでこっちの嗜好に関係なく会社がセレクトした映画を見せられるだけか。

 まあDSもipodもあるからこれも目を瞑るとして、せめて機内食に期待したいところだ。



 そして離陸してから数時間後、FAから機内食を配られた。メニューはもう忘れたが、ペンネとチキンにトマトソースがかかったやつだったと思う。



 ……不味くはないが美味くもない! 無駄にカロリーを摂取しただけだ。

 というか、トータルで最も美味だったのは日本ではあまり飲む機会のないスプライトだけだ。


 ここまで何もかもがダメダメなので、最後の手段として“見知らぬ隣の席の人と偶然仲良くなったが故の、到着まで楽しい語らい”に賭けたいところだ。

 非現実的かと思うかもしれないが、これは実体験であった。その時はかわいらしいお嬢さんが気さくに話しかけてくれて、偶然にも互いの出身地が目と鼻の先という共通項から始まり、離陸から到着までの間、消灯時間以外は大して途切れることなく話が弾み、FAから“てっきりあの娘は君の彼女かと思ったわ”と言われるくらい仲良くなったことがあるのだ。

 しかし、そんなぼくの思惑を踏みにじるかのごとく右隣の人はずっと寝ているし、通路を挟んだ左隣の人はスヌープ・ドッグばりに怪しい出で立ちなので話しかけるのも話しかけられるのも怖い。

Snoop Dogg
こんな感じの人


 もうこうなったら酒でもかっくらって寝るしかないのだが、気圧のせいかビールを飲んだら悪酔いしてしまい、眠気より不快感の方が勝ったので寝るどころの騒ぎではない。

 総括。
 チケット代は相対的には安かったが、設備やサービスを考えると安いとは言えない。
 今後、この航空会社は基本的に二度と使わないことに決定。





 
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テーマ : メキシコ
ジャンル : 旅行

tag : 成田国際空港 メキシコ旅行記 スヌープ・ドッグ

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800ランプ

Author:800ランプ
ルチャリブレがきっかけでメキシコに興味を持つ。
20世紀末、突然そのことを思い出しメキシコへ。民間の語学学校で言葉を学びつつ、運の良さも手伝って浮世を忘れるほどの生活を満喫。
以降も帰国してはお金を貯めては渡墨し、また帰国してお金を貯めては渡墨ということを繰り返していたら、社会のレールから脱落したので日本に落ち着く。
しかし先日、わけあって現実逃避もかねてまた渡墨。今回の日記はそのときのもの。

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