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Mexico city(メキシコシティ)_最後の夜

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メキシコシティの位置(クリックで大きくなります)

zocalo
メキシコシティ(Distrito Federal、D.F.)
メキシコの首都。ラテンアメリカはおろかスペイン語圏を含めても最大規模を誇る大都会。見どころは多数。通称D.F(デー・エフェ)人口:約860万人 標高:2,200m



 本来ならクエルナバカからなら1時間で着くが、渋滞に巻き込まれたこともあって到着したのは2時間後。その頃にはすっかり夜になっていた。

 バスから降りた瞬間、ぼくの心は憂鬱になった。
 遂にメキシコの旅行が終わってしまったという名残惜しさではなく、“メキシコシティが苦手”であるということと、“メキシコシティでタクシーに乗らざるを得ない”ということに対しての憂鬱である。

 まず“メキシコシティが苦手”に関してだが、はっきり言ってぼくはココとの相性があまり良くない。
 大都会だからと言ってしまえばそれまでだが、基本的にここは治安が悪く、過去に地下鉄で財布を盗まれたりボッタクリにあったり、通行人から理由なき因縁をつけられて苦々しい思いをしたりなど、行くたびに何かしら心がささくれ立つことが頻発している。そのせいか、何だかここにいるだけでただただ不安になってしまうので、ここにはあまり良いイメージはないのだ。

 
 そして“メキシコシティでタクシーに乗らざるを得ない”だが、ここのタクシーは全国的に評判が悪すぎる。
 他の都市の同業者はもちろんのこと、シティの住民ですら口を揃えて「メキシコシティのドライバーはクソだ」と罵倒するくらいである。

メキシコシティの
メキシコシティのタクシー。
都心ではどこにいても必ず視界に入るほど走りまくっている。
因みに現在のタクシーのボディカラーは全て茶色に変わっている


 その要因はいくつかあるのだが、まずはドライバーの運転マナーが非常に悪い。といっても基本的にメキシコのタクシーはどこもマナーは悪いのだが、シティのタクシーはその中でもズバ抜けて悪い。

 こいつらの業務姿勢は基本がドライブの延長なので、“お客様を安全に目的地まで運ぶ”という概念がない。そのくせ、一日に一人でも多くの客を乗せないと収入に響くみたいなので、入り組んだ都会の道をカーチェイスのように猛スピードで駆け抜けるし、わずかな隙間を見つけようものなら平気で割り込むし、少しでも渋滞に巻き込まれたらクラクションを鳴らしまくるし、ドライバーによっては平気でビールをラッパ飲みしながら運転するクソ野郎もいるので、乗り心地も悪ければ心臓にも悪い。
 

 また、メキシコシティではタクシー強盗が横行しているという安全面の事情もある。

 これはタクシーを襲う強盗が多いのではなく、強盗が運転手になりすまして乗客を脅して金品を巻き上げるという手法だ。手持ちの金や荷物だけを奪うばかりか、最悪のケースでは自分がハンドルを握っているのをいいことに人里離れた山奥まで拉致し、銀行でクレジットカードの限度額まで引き落とすまで監禁するという歌舞伎町の雑居ビルのスナックばりに悪質な手口もあるらしい。
 特に流しのタクシーはかなり危険とされていて、どうしても乗りたければ、近くのホテルとかレストランに行って手配をお願いしてもらうか、自分で電話なりで手配したタクシーに乗ることが推奨されているほどだ。不用意に流しを利用することは、ゴルゴ13との約束を故意に破るくらい危険な行為らしい。

 というわけで、ぼくがこれまでクエルナバカ-メキシコシティ間の移動は極力直行バスを利用したのは、交通費の問題よりもこれらの事情で乗りたくなかったからだ。

 因みに余談だが、前にここで知り合った自称メキシコ大好きの日本人バックパッカーとこの話題になって、「シティのタクシーって怖いよね」というようなことを言ったら、

 「いやいや、あれを受け入れてこそが“メキシコを知る”ってことじゃん! その程度のことを嫌ってたら真のメキシコ通とは言えないよ?」

 と真顔で返されたが、
 「いや、別にメキシコ通と言われなくても何ら問題はないですが?」と思ったと同時に、「ああ、この人は良い人だけど何か気持ち悪いな」と思ったことを思い出したので書いてみた。


 しかし、こんな夜に外人が大荷物を持って路線バスに乗ることは徒歩でサファリパークを散策するくらい危険なので、今回ばかりは乗らないわけにはいかない。
 とはいえ、ターミナルに乗り入れているタクシーは構内のチケット売り場でタクシーチケットを買わないと乗れないシステムなので、安全性ではいくらかはましである。今回利用するつもりのホテルまでのチケットを買い(計算は半径○km毎にいくらという方法)、前に並んでいるタクシーに乗り込んだ。

 
 大きい荷物をトランクに入れて後部座席に座るなり、運転手は、

 「Echaste pata con una chica mexicana?」

 と聞いてきた。

 たしかEchaste pataとは「性交をする」という意味のスラング(二人称過去形)で、要約すると「=お前はメヒコの若い女とヤッたか?」となる。外人の旅行者に対して会話の冒頭からエロスラングを躊躇なく炸裂する時点で、こいつらの民度がわかりそうなものだ。


 その後も会話は続く。

 「いや、別にヤッてないけど……」

 「何でだ? お前はメヒコの女が嫌いか?」

 「そういうわけじゃないけど…」

 「じゃあ試してみろ! メヒコの女はmuy caliente(=ムイ・カリエンテ-ベリーホット)だぞ」

 「ふーん、そうなんだ」

 「そしてmuy sabrosa(=ムイ・サブローサ-ベリー・デリシャス)だ」

 「言い回しが少々露骨ですが、さいですか

 「よし、この足でCasa de Cita(=カサ・デ・シータ_売春宿)へ行くか?」

 「いいよ、そんな金ないし」

 「心配するな。俺の知ってるところは大して高くないし、若くて綺麗な娘がいっぱいいるぞ」

 「いや、値段の問題じゃないんで。ていうか、こんな大荷物抱えてそんなところに行く気もないですし

 「じゃあナンパしたらどうだ? 運が良けりゃタダでできるぞ」

 「だからいいって!」

 (信号待ちで)お、見ろ、ちょうどそこの交差点に若い女がいるぞ」

 「それがどうした? 若い女はどこにでもいるだろ?」

 「あのデカいケツ見てみろよ。たまんねーな、オイ」

 「……ていうか、何でオマエの方が立場が上なんだよ?」

 「ところでFarmacia(=ファルマシア_ドラッグストア)に立ち寄らなくてもいいのか?」

 「何だよ、唐突に?」

 「condón(=コンドン_避妊具)を買うために決まってるだろ?」

 「決まってねえよ!」

 sin condón(=シン・コンドン_ナマ)でヤッてSIDA(=シダ_エイズ)にでもなったら大変だぞ

 「そもそも、何でさっきから勝手に一人で盛り上がってんの? 」

 「さっきから何なんだ? Casa de Citaは行きたくない、ナンパもしたくない。だったらどうしたいっていうんだ?」

 「ホテルで休みたいに決まってんだろ!?」

 「……もしかして、お前はホモか?」



 ……ヴァーーーーーーー! いい加減にしろよ、この出歯亀ドライバー! いいからさっさとホテルに向かえ!


 結論から言えば、物理的な被害もなくボッタクられることもなく、運転マナーもまあ常識の範囲内のまま無事にホテルに着いたが、精神衛生面がかなりアレだったので、やはりシティのタクシーにはなじめない。

 そして夜の9時過ぎくらいにホテルに到着したが、基本的にぼくはここに偏見を持っていて、夜に一人でメキシコシティに出歩くともれなく誰かに殺されると思い込んでいるので、一度チェックインをしてしまえば翌朝まで外に出ることはない
 だから今回は多少値が張ってでもあえてレストラン付きのホテルを選んだし、事前にお菓子もジュースもタバコも買ってある。
 まあメキシコ最後の夜の過ごし方としてはとてもわびしくなくもないが、そこは、明日は朝4時30分に出ないといけないからということにしておこう。


 兎にも角にもこれで今回の旅行は今日で終り。
 明日は機上の人になるが、日本に直行するわけではない。

 ぼくにはまだ行かなくてはならないところがあるのだ。


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テーマ : メキシコ
ジャンル : 旅行

tag : メキシコ旅行記 Cuernavaca クエルナバカ Mexico_City メキシコシティ タクシー Casa_de_Cita

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はじめまして。
メキシコ、かなり行きたい国なので楽しく拝見してます。
これからもおもしろい現地情報を期待してます!

コメントありがとうございます。

limna様
コメントありがとうございます。
大変申し訳ないのですが、今回のメキシコ旅行に関しての記事は、この日記で終了してしまいましたm(_ _;)m
なので、以前の旅行などで経験したことを後日書いてみますので、その時はよろしくお願いいたします。

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ルチャリブレがきっかけでメキシコに興味を持つ。
20世紀末、突然そのことを思い出しメキシコへ。民間の語学学校で言葉を学びつつ、運の良さも手伝って浮世を忘れるほどの生活を満喫。
以降も帰国してはお金を貯めては渡墨し、また帰国してお金を貯めては渡墨ということを繰り返していたら、社会のレールから脱落したので日本に落ち着く。
しかし先日、わけあって現実逃避もかねてまた渡墨。今回の日記はそのときのもの。

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