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#26-アカプルコで人生最大のピンチに遭遇<その1>


アカプルコ acapulco メキシコ mexico
Acapulco(=アカプルコ)
太平洋岸のゲレーロ州にあるリゾート地。メキシコシティからだいたい7時の方向へ約300km先に位置する。国内外でも人気で、世界中から観光客が押し寄せる。日本とも縁が深く、かつて伊達藩士の支倉常長が訪れたことでも知られている。近年は一連の麻薬がらみの犯罪や抗争がこのあたりにも波及しており、治安悪化が叫ばれている。



 このページこのページではCuernavaca(=クエルナバカ)近郊にあるソチカルコという遺跡へ赴いた顛末を書いたが、それから数週間強は、これといった大がかりな外出はしていなった。

 尤も、大がかりな旅行は通っているスペイン語学校の授業を全て修了してからと決めているのだが、やはりもう少し行動範囲を広げようと思い、今度の土日を使って泊まりがけでアカプルコへ行くことにした。


 そもそも外国であろうと元来リゾート地というものには一切興味はないのだが、Cuernavacaからなら陸路で5~6時間程度で行けるという手頃な立地条件にあるというのも行ってみようと決めた要素の一つだが、何よりも、メキシコに来る前に日本でスペイン語を教えてもらった講師のルイスはアカプルコ出身であり、もしぼくが行くことがあれば役に立つだろうということで彼の地元の友人の連絡先を教えてもらっていたのだ(ルイスに関してはとりあえずこのページを参照)
 それに、ぼくがメキシコに興味を持つ前からアカプルコという都市の名前は知っていたので、行かない手は無いというものだ。


 そんなわけでとある日の授業終わり、バスターミナルへ行って前売り券を購入。
 ついでにその足で旅行代理店にでも行って宿の手配しようとも思ったが、あっさり目当ての日付のチケットをゲットできたので、とりあえず宿は現地に着いてから探すことにした。
 また、念のため事前にルイスの知人にも連絡を取ろうと思ったが、ルイス曰くいきなり電話してもかまわないとのことなので、これまた現地に着いてから連絡をとることにしよう。これで準備はバッチリである。


 そして当日の土曜日の朝。

 恐らく、この旅行はメキシコに来て以来最長の移動距離である。
 何せこれまで訪れた都市はメキシコシティとかタスコとか近隣の州だけなので、5時間も移動に費やすのは初めてである。


 バスに揺られしばらく経った後、ガイドブックとかルイスの知人の連絡先のメモを忘れたことに気づく。
 まあ、その人に会えないのは残念だが、それはそれとして適当に街を楽しんでリゾート地の空気を吸うことにしよう。



 渓谷というか大きな山々の合間をぬいつつ約5時間後、大体正午を少し過ぎた頃にアカプルコに到着。
 意気揚々とバスを降りたのだが……、



…暑い!




 海沿いだから当たり前だが、とにかく蒸し暑い。体感温度は40℃近くあるではないか。
 Cuernavacaも暑いには暑いが、標高もそれなりに高いし空気が乾燥している故に朝晩は肌寒く、日中はからっとしている気候だけに、この日本の夏のような暑さは辛い。


 ターミナルは繁華街から少し離れているようなので、とりあえず徒歩で移動することに。それにしても、手元に水がないと倒れそうである。


 しばらく歩くと海が見えた。厳密に言えば「アカプルコ湾」だが、要は太平洋である。
 見た目は同じだが、別の角度で太平洋を見ているということにある種の感慨深さを噛みしめる。

acapulco02.jpg
アカプルコの海(一例)



 さらに歩くと人の数も増え、賑々しい繁華街に着いた。
 リゾート地だけあって大小のホテルが所狭しに密集しているっぽいので、早速宿探しである。
 その中で安そうなホテルを数軒見つけたので空き部屋があるか聞いてみたが、生憎どこも満室で断られる。

 幸先はあまり良くないが、まあ週末のリゾート地ということを考えれば今のところ予想の範疇である。
 とりあえずまだ太陽は高いところにあるし、他を探せばあるだろう。過去にメキシコシティでもタスコでも似たような経験をしたが、最終的には見つかった。
 今となってはまったく根拠は無いが、もっとマメに探せばどこかしら見つかるだろう。


 小腹が空いたので適当に腹ごしらえをしてからホテル探しを再開。

 とりあえず目についた良さげなホテルを見つけてはかけあってみるも、ここでも返事は軒並み「NO」。
 思いのほかやっかいな現状に、少々顔が青くなる。


 そういえば、この時期のメキシコはバケーションシーズン真っ只中だとスペイン語学校の講師の誰かが言っていたことを思い出す。
 確かにそこら辺を歩いているメキシコ人観光客も多いが、リゾート地ということを差し引いてもぼくを含めて外国人の観光客も多い。家族連れもいればカップルもいれば友だちグループらしき集団も多い。少なくとも人口密度は週末のメキシコシティと何ら変わらない気がしてきた。
 相も変わらず太陽はまだ高いが、なかなかにちょっとまずい状況である。



 そこで、作戦を少し変えることにした。

 今まではなるべく安めのホテルしか探していなかったが、背に腹は代えられないのでグレードに関係無く高そうなところにも当たってみることにした。
 とりあえず現金はそれなりに持っているので、それこそヒルトンのスーパースイートとかでなければ予算オーバーになるということは無い。

 しかしながらこの策も実ることはなく、どこも門前払いを喰らうことに。
 厳密に言えば大部屋なら開いているというホテルは数軒あったのだが、さすがに一人部屋となると難しいとのことだった。
 入口の足ふきマットには「BIEN VENIDO(ようこそ)」と書いてるのに、泊まることのできない現実が実に憎い

 そんなぼくを尻目に、浮き輪やビーチボールを抱えながら楽しそうなツラで外出する家族が横切った。これからみんなで海水浴にしゃれこむのだろう。無性に八つ当たりしたくなる衝動に駆られたのはぼくの性格がかなりアレだということを差し引いても仕方のないことだ。


 事態は一向な改善しないまま、時だけがすぎる。
 ぼくの身体とTシャツは、すっかり汗でベタベタである。
 そういえば、今手にしているコーラは何本目だろうか。
 やがて高かった太陽はすっかり落ち、街灯の灯りが頼りになるほど暗くなってきた。


 相変わらず宿探しは続行中だが、行く先々での返事は「NO」。
 この時点でぼくが知る限りのホテル大半にかけあった。これは相当やばい

 ちょっとシャレになっていないので、適当にタクシードライバーでも捕まえて謝礼を払ってでも協力を仰ごうかとも思った。
 しかし足元をすくわれてぼったくられたり、それこそ弱みにつけ込まれて犯罪めいた事件に巻き込まれないという保障も無かったので断念した。

 結局、何だかんだでかなり遠くの住宅地まで足を伸ばしたが、ここまで来ると逆に宿泊施設が無いということもあって、事態は一向に良くなっていない。
 既に太陽はすっかり沈み、ネオンや街灯以外の光はゼロという時間帯になった。
 というか、日本の生活リズムでは夕食も風呂も終えて寝るまで部屋でくつろいでいるような時間である。

 まさかルイスの知人の連絡先を忘れたことがこれほどまで深刻な事態に発展するとは思いも寄らなかったが、これ以上探しでもラチがあかないと判断したぼくは、さっきから何度も往復している場所へ戻ることにした。
 そのあたりに小さな公園があったので、今夜はもうそこで野宿することに決めた。

 体力もかなり消耗しているし、夜の夜中に不用意にうろつくと本当にシャレにならないという不安も考えると、ある程度の時間で見切りを付ける必要があったのだ。

 幸いと言っていいのかはわからないが、少なくともアカプルコの夜は相も変わらず暑いので、屋外で一夜を明かしても身体が冷えるということは無い。
 露店で買ったホットドッグを晩飯代わりに、ベンチに腰を下ろして朝日を待つことに。


 かなり眠いが、多分本当に寝たらヤバいので何とか寝ない努力を人知れずしていた時だ。ちょうど、周辺を巡回してるお巡りさん集団と目が合った。
 まあ、こんな夜更けに得体の知れない外人が一人公園でポツネンと座っていれば、そりゃあ職質されて当たり前である。メキシコの警官もたまにはまともな仕事をするものである。

 とりあえず事情を説明すると、何とホテル探しを協力してくれるというではないか。
 ぼくは基本的にメキシコのお巡りさんという人種を一度も信用したことは無かったが、これはかなり異例である。
 まあ、改めて当時を思い出すと向こう側は特に警察手帳とかをぼくに提示しなかったので、もしかしたらお巡りさんのコスプレをしてただ闊歩しているだけの集団という可能性もあったが、正に渡りに船である。


 しかし、現実とは実にリアルである。
 彼らが案内してくれるほてるはどこもさっき当たったところばかりだったということもあったが、やはりお巡りさんの力を持ってしても答えは相変わらず「NO」である。

 けっこうな時間をかけてまで付き合ってくれたが、さすがにこれ以上の協力はできないとばかり別れた。
 正直、今の現状を考えると一晩くらいなら公園よりも独居房の方がマシかもしれないと頭をよぎったので、いっそのこと警察署のロビーとかでもいいから場所を貸してくれと交渉しようかとも思ったが、そういうわけにもいかないだろうと思いまた公園のベンチに戻る。


 体感的にはこの時点でかなりの深夜である。
 リゾート地だけにそれなりに通行人の数はあるがさすがにそれほど多くなく、明るかった頃の喧騒がウソのように周囲は静かである。

 
 そんな時、見知らぬ男が「おまえ、日本人か? こんな時間にこんなところで何してんだ?」とぼくに話しかけてきた。
 見た感じではアラフォーと思われ小太りのおっさんだが、彼がぼくに近づいてきた理由(わけ)とは?


<次回へ続く>




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テーマ : メキシコ
ジャンル : 旅行

tag : アカプルコ メキシコ留学体験記2 野宿

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すごく面白いです。今までメキシコのことはあまり気に留めていなかったのですが、メキシコに行ってみたくなりました。続きが気になりますので、またお時間がある時にでも、書いて下さい!

Re: タイトルなし

遅れましたが、コメントありがとうございます。こうしてコメントしていただいたのは本当に久しぶりなので、大変嬉しく思っています。
最近は他のことにかかりきりでこのブログに手をつける機会が減ってしまっているのですが、ちょうどアカプルコの続きは本日アップしましたので、良かったら目を通していただければと思います。
これからもハイペースで更新することは難しいのですが、できる限り続けるつもりなので今後ともよろしくお願いします。
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ルチャリブレがきっかけでメキシコに興味を持つ。
20世紀末、突然そのことを思い出しメキシコへ。民間の語学学校で言葉を学びつつ、運の良さも手伝って浮世を忘れるほどの生活を満喫。
以降も帰国してはお金を貯めては渡墨し、また帰国してお金を貯めては渡墨ということを繰り返していたら、社会のレールから脱落したので日本に落ち着く。
しかし先日、わけあって現実逃避もかねてまた渡墨。今回の日記はそのときのもの。

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